UDE(ウーディ)の上手な出しかた


 

 

UDE(ウーディ)とは: 現実に存在していて目標を妨げているネガティブな「状態」のことです。

 

つまりは「問題」のことなんですが、思考プロセスでは一定の決まりごとに沿った書きかたをしたものをUDE(ウーディ)と呼びます。

(注:TOC思考プロセスで解決できる問題はどんなものか

 

思考プロセスで問題解決をする際に、2番めに行う作業が、「UDEを書く」です。(1番目に行う作業は、ゴール(目標)を決めること)

 

ゴールに現在のところ到達できていない邪魔モノはなんなのか、それを「状態」の表現で書いていきます。

 

ゴールに到達するために、「何を変えようとしているか?」をしっかり決めようという作業になります。

 

sekasukuでは、以下のオブジェクトにUDEを書いていきます。

 

sekasukuにログインしてから編集ボタンを押して

 

 

編集モードにしたあと、以下の [UDE]と書かれたピンク色のオブジェクトを

 

 

ドラッグアンドドロップで白いカンバスの上に置きます。

 

 

このUDEをダブルクリックすると以下のような編集画面が開きますので、UDE[数字]は消さないで、改行してから困っていることを1つのUDEオブジェクトに1つだけ書きます。

 

 

思いつく限りでもかまいませんが、10個ぐらいUDEのオブジェクトを置いて、かかえている問題をリストアップしてみると良いと思います。

自由に、「こういうのに困ってる」とか「上司に怒られた」とか「儲からない」とか、そんな書き方で書いてみましょう。

 

次にチェックをかけて、UDEらしくします。

 

UDEは以下の質問をすべてクリアするように書くと問題としてうまく取り扱えて、他人にツリーを見せるときに説得力が出ますので、最初に書いたUDEを書き直していきます。

 

  • 簡潔かつ明瞭で完全な文章になっているか?

悪い例:クレーム
良い例:クレームが前年比10%増加している
説明:体言止めだと何の事かわからないので、簡潔かつ完全な文章にする。「クレームが多い」ではどれくらい多いのか明瞭でないので時間や量などの尺度を入れて明瞭にする。

  • 行動ではなく「状態」の表現で現在形になっているか?

悪い例:不良品を廃棄した
良い例:毎月生産量の5%を不良品として廃棄している
説明:問題は過去にはなく現在を取り扱うので状態として現在形の文章にする。

  • 誰にも解決不可能なことではないか?

悪い例:海外との時差がある
良い例:海外サプライヤからの情報入手に2日要している
説明:「時差がある」「人は誰しも年をとる」「かならず朝は来る」などは人間の力ではどうしようもない(Fact of life)ので、あなたが影響を及ぼせる範囲の状態を扱う。

  • 推測ではなく現実に存在して妨げになっているか?

悪い例:人材が育っていない
良い例:ベテラン技術者の残業時間が月に80時間ある
説明:もっともらしく聞こえるが、計測して確認できないので実際に存在しているのかが不明。計測できて妨げになっているものに置き換える。

  • 実現したい状態に対して明らかに悪いことか?

悪い例:お客様と仕様合意前に開発着手している
良い例:製造のやり直し作業が頻発している
説明:フロントローディングは良いことと扱われる場合もある。読む人によって良いことに聞こえてしまうようなものではなく、誰が見ても明らかに目標を妨げている悪いと言えることに置き換える。

  • 解決策を想定した仮説に基づいてないか?

悪い例:情報共有化のシステムがない
良い例:重複業務に月に200時間を浪費している
説明:情報共有化システムがあったら…という解決策を想定した仮説に基づいているので、結果としてどういう悪いことが起こっているのかに置き換える。

  • 原因を含まず単文になっているか?

悪い例:クレームが発生して売上が減少している
良い例:クレームが30件発生している / 売上が先月に比べて15%減少している
説明:原因と結果が含まれた2つの文章が合わさっているので、2つに分ける。

  • 反対の意味にしてDEを定義できるか?

悪い例:リーダーが忙しい(悪いこと) => リーダーが忙しくない(良いこと??)
良い例:リーダーが瑣末な作業に忙殺されている => リーダーが本来の業務に集中している
説明:UDE(Un Desirable Effect)を反対の意味にして明らかに良いDE(Desirable Effect)になるかを確認する。

 

…多いし難しくて覚えられないですよね?
安心してください。

 

UDEの編集ボックスの中に、チェックリストが用意してあります!

 

 

 

このチェックリストをすべてクリアすると、UDEとしてうまく表現できているので以下のようにチェック済みのマークが付きます。

 

 

この段階での成果物は、以下のようにチェックリストに合格済みのUDE10個ぐらいになります。

 

以上、UDEの上手な出しかたでした。

 

 

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