TOC思考プロセス・理論とは


 

TOC思考プロセスの ” TOC ” の意味は Theory of Constraints の略で、日本語では「制約条件の理論」と訳されていてます。

これは企業や組織の目的(ゴール)の達成を阻害する「制約条件」を見つけ、それを克服するための「システム改善手法」と定義されています。

もともとは工場の生産改善手法として生まれた理論(ザ・ゴールにて紹介)でしたが、「制約条件」を持っているあらゆる分野に適用されて、そして有効なことが証明されました。

たとえば、こんな感じで。
TOC思考プロセスとの出会い編 (1) 三菱重工時代に困難に直面

 

TOC思考プロセスの ” 思考プロセス ” は、TOCの元になっている「ものの考えかた」を体系的にまとめたもので(ザ・ゴール2にて紹介)、論理的分析を使ってスループットの向上を妨げている組織の制約を明らかにして、どのような環境であっても有効に打破できる方法論へと発展しました。

ただ単に ” 思考プロセス ” と呼ぶとTOCの理論によるものか他のものか区別がつかないので、本サイトでは ” TOC思考プロセス ” と呼んでいます。

TOC思考プロセスは「何を変えるか」「何に変えるか」「どのように変えるか」という、シンプルな3つの問いかけに答えることによって、人間の心理的抵抗に対して合意を取り付けながら問題を解決する体系的な論理ツールです。

 

 

この表は、3つの質問、問題に対する抵抗の6階層、抵抗を突破するためのツリー、合意の6階層のマップです

質問問題に対する
人間の抵抗の6階層
抵抗突破のために使うTOC思考プロセスのツリー合意の6階層
 

質問1
何を変えるか



「何を問題ととらえるか」の領域
 
 
1.問題の存在に合意しない
3つの対立解消図(UDEクラウド)(CRD) 
 
1.問題が存在すると合意する
コアの対立解消図(コアクラウド)(CRD)
現状問題構造ツリー(CRT)
 

質問2
何に変えるか



「どういう解決策を選択するか」の領域
2.解決策の方向性に合意しない
コアの対立解消図(コアクラウド)(CRD)と
インジェクション
2.解決策の方向性に合意する
3.解決策が問題を解決できることに合意しない未来ツリー(FRT)3.解決策が問題を解決できることに合意する
4.解決策を実行するとマイナスの副作用が生じるからやりたがらないネガティブブランチ(NBr)4.解決策を実行してもマイナスの副作用を防げることに合意する
 

質問3
どのように変えるか



「いかに実行するか」の領域
 
5.解決策の実行を妨げる障害があるからやりたがらない
前提条件ツリー(PRT)
 
5.解決策の実行を妨げる障害は事前に克服できることに合意する
移行ツリー(TrT)
6.解決策の結果起こる未知の問題や障害への恐怖感があるからやりたがらないバイ・イン・プロセス6.解決策の結果起こる未知の問題や障害へのリスクを取って実行することに合意する

 

 

 

 

以下の図のような、それぞれの質問に答える論理ツリーを作ることによって問題を解決する糸口を考えていきます。

 

画像をクリックするとsekasukuのプロジェクトにジャンプします

 

TOC思考プロセスの理論は、以下の4つの前提条件によって出来ています。

  1. ものごとはそもシンプルである ( Inherent Simplicity )
    ロジックそのものはシンプルなのに、しがらみや前提条件によって複雑だと思い込んでいるだけ。
  2. 人はもともと善良である (People are good )
    間違っている(変えるべき)のは人ではなく、前提条件のほう。(罪を憎んで人を憎まず)
  3. 必ずWIN-WINの解決策がある ( WIN-WIN Solution )
    解決できないことは人のせいにする。
  4. 決して分かっているとは言わない ( Never say I know )
    ひとつ改善が成功したからと言ってそれで終わりではない。惰性に流されず、どのような状況でも飛躍的に改善することが出来る。

 

 

 

このTOC思考プロセスをWebで使えるようにしたツールが、問題解決・悩み相談アプリサイトsekasukuです。

 

ぜひ使ってみてください。

 

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