初期の思考プロセスは、UDEを出したあと、すぐにそれを因果関係で繋いで「現状問題構造ツリー」を作ってゆき根本原因に辿り着く5ツリー法という分析方法でした。(ザ・ゴール2で紹介された方法)
この5ツリー法では根本原因に絞り込む事が非常に困難で、多くの場合原因が発散して根本原因にたどり着けない場合も多いです。
そこでゴールドラット博士は、多くのUDEの中から3つのサンプルを抽出してクラウドを作成し、そこから中核的なジレンマを特定してUDEにつないでゆくという「3クラウド法」を開発しました。(実はザ・ゴール2の195ページで3クラウド法が開発中で有ることを匂わせていたりしてます)
この3クラウド法によって誰でも比較的簡単に中核問題にたどり着く事ができるようになりました。
5ツリー法 の特徴
- 現状問題構造ツリーの作成に時間がかかる。
- なぜなぜ分析のように問題を掘り下げていくときに原因が発散していくので、どれが中核問題なのか、そもそも中核問題はツリーの中に現れているのかが分かりづらい。
- 中核問題にたどり着いたときの納得感が高い。
1.現状問題構造ツリー :全てのUDEの70%以上を占める原因(中核問題)は何か?
2.対立解消図 :中核問題を引き起こしている、中核対立は何か?
3.未来構造ツリー :対策は新しいUDEを発生させず、全ての望ましい結果をもたらすか?
4.前提条件ツリー :何が障害となり、対策の実行が出来ないのか?
5.移行ツリー :対策を効果的に実行するには、どんな行動を取らなければならないか?
3クラウド法 の特徴
- 5ツリー法に比べて中核問題にたどり着くまでが早い。
- 中核対立(コアクラウド)の作成のときに、ジョナスキルを持った人のアドバイスが無いと良いコアクラウドがなかなか作れず時間がかかる。
- 3つのクラウドから中核対立(コアクラウド)を作成して、中核問題を特定してから現状問題構造ツリーを作っていくので発散しない。
1.対立解消図 :UDEの原因となっている中核的な対立は何にか?
2.現状問題構造ツリー :中核対立は全てのUDEの原因か?
3.未来構造ツリー :対策は新しいUDEを発生させず、全ての望ましい結果をもたらすか?
4.前提条件ツリー :何が障害となり、対策の実行が出来ないのか?
5.移行ツリー :対策を効果的に実行するには、どんな行動を取らなければならないか?
最初の方のステップ2までの順番が対立解消図からスタートするか、現状問題構造ツリーからスタートするか、だけの違いに見えます。
5ツリー法のほうは、なぜなぜ分析のように問題を掘り下げていくときに原因が発散していくので、どれが中核問題なのか、そもそも中核問題はツリーの中に現れているのかが分かりづらいのに対し、3クラウド法は3つのクラウドから中核対立(コアクラウド)を作成し、中核問題を特定してから現状問題構造ツリーを作っていくので発散しません。