とある先生のおばあちゃん(94歳)が刺繍や手編みのひざ掛けなどを作るのを趣味にしている。
先生のFacebookのウォールでおばあちゃんからもらったというのを見かけたときに「すごく良いな」と思っていたが、家族だけの特権だなーと思っていた。
ところがおばあちゃんは趣味でもっともっと作りたいが、家族にはもう行き渡ってしまっているので、どうやら売ってもらうことができるらしい。
売ってもらえるのであれば、ぜひ買わせてくださいと申し出た。
94歳と言えば、西暦1924年生まれ、、、大正13年。
関東大震災の翌年だったり、蒋介石が上海クーデタを起こして南京国民政府が成立するちょっと前だったりにお生まれの年齢。
そんな激動の時代を生きてきたおばあちゃんが作る、手編みのひざ掛け。
写真を見せてもらったら、キレイな編み目で配色もステキ。
ひざ掛けを製作するのに、1枚あたり1週間はかかるという。
これはプライスレスです。
これを誰かにプレゼントしたら、きっとその品物に宿るストーリーとともに大切にしてくれることだろう。
ところが、、、
おばあちゃんは「趣味でやっているものなので、工賃は時給100円くらいで」という。
最低賃金の8分のイチ!!
わたしは常々、エリヤフ・ゴールドラット先生の教えにもとづいて「コストダウンは悪」「支出を減らさないで、収入を上げよ」「買い叩いてはいけない」と社員さんに指示している。
もしこれを社員さんにプレゼントするときに、「激動の時代を生きぬいてきた94歳の素敵なおばあちゃんを時給100円でこき使って買い叩いたひざ掛けなんだ」と話したら、どうなることだろう。
せっかくプレゼントしても、私への評価はダダ下がりだろう。
なんとかしなくてはならない。